オンライン学習は、動画授業を見たり、教材を読んだりといった「インプット」が中心になりがちです。しかし勉強で本当に力がつくのは、覚えた内容を自分の言葉で説明する「アウトプット」の場面だと言われています。実は、人に教えるつもりで説明しようとすると、自分の理解のどこが曖昧かが一瞬で分かります。これは「ラーニングピラミッド」や「プロテジェ効果(教える相手がいると学習効果が上がる現象)」として知られる考え方で、オンライン環境だからこそ、離れた友達や兄弟とも気軽に実践できる学習法です。
なぜ「教える」と理解が深まるのか
- 説明するには「言語化」が必要|頭の中でなんとなく分かっているだけでは、他人に伝わる言葉にならない。言語化する過程で理解の抜け漏れに気づける
- 質問されることで弱点が見える|「なぜそうなるの?」と聞かれて答えられない部分こそ、自分がまだ理解できていない箇所
- 記憶への定着率が上がるとされる|一般に、読むだけ・聞くだけの学習より、自分の言葉でアウトプットする学習の方が記憶に残りやすいと言われている
- オンラインだからこそ相手を選ばない|対面では日程調整が難しくても、ビデオ通話なら塾の友達・部活の仲間・兄弟と短時間でも実践しやすい
オンラインで「教える」練習を取り入れる方法
- 動画授業で学んだ内容を、その日のうちに1分間で説明してみる|スマホのボイスメモや録画機能を使い、誰かに教えるつもりで要点を話してみる。詰まった部分がそのまま「復習すべき箇所」になる
- 友達とビデオ通話で「教え合いタイム」を作る|10〜15分程度、お互いに違う単元を説明し合う。オンライン自習室や共同学習の延長として取り入れやすい
- オンラインのホワイトボードアプリを使って板書しながら説明する|図や式を書きながら話すと、口頭だけより説明の抜けに気づきやすい
- 兄弟姉妹や保護者を「生徒役」にして説明する|相手が同じ科目に詳しくなくてもよい。「小学生にも分かるように説明できるか」を基準にすると理解度がよく分かる
- AIチャットに説明し、フィードバックをもらう|相手が見つからない場合は、AIチューターに単元を説明し、抜けている点や誤りを指摘してもらう方法も有効。ただし答えを教えてもらうのではなく、あくまで「説明の壁打ち相手」として使う
よくある失敗・注意点
- 教科書や解答をそのまま読み上げてしまう|それでは「音読」であって「説明」にならない。本を閉じて、自分の言葉で話す練習をする
- 得意な単元ばかり選んでしまう|説明しやすい得意分野だけでなく、あえて苦手な単元を選ぶ方が弱点発見につながる
- 教え合いが雑談だけで終わってしまう|オンラインの気軽さが逆に脱線を招くこともある。事前に「今日説明する単元」を決めてから通話を始めると集中しやすい
- 相手からの質問を怖がって避けてしまう|詰まる場面こそ学びの本番。答えられなくても「ここが分からなかった」と正直に伝え、後で調べ直す習慣をつける
編集部からのメッセージ
「分かったつもり」と「本当に分かっている」の差は、人に説明できるかどうかで見えてきます。オンライン学習は一人で完結しがちだからこそ、意識的に「教える」場面を作ることが理解を深める近道になります。まずは今日学んだ内容を1分間、誰かに向けて(あるいは録音して自分に向けて)説明することから始めてみましょう。
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