二学期の中間テストが返却され始めるこの時期、答案を見て「思ったより悪かった」「もっと家で見てあげればよかった」と、保護者の側が焦りを感じることは少なくありません。特に塾に通わせている家庭では、「塾に任せているのに点が伸びない」「家庭でどこまで勉強を見るべきかわからない」といった戸惑いが生まれがちです。今回は、学校・塾・家庭がそれぞれ何を担うべきかを整理し、保護者が抱え込みすぎずに子どもを支える視点について考えます。
なぜ「役割分担」が曖昧になりやすいのか
テストの結果が悪かったとき、保護者はつい「自分がもっと見てあげるべきだったのでは」と責任を一人で抱え込んでしまいがちです。特に塾に通っている場合、「塾に任せているから家では口を出さない」という家庭と、「塾に通わせているのに結果が出ないなら家でも見なければ」という家庭の間で、対応が振れてしまうこともあります。役割分担が曖昧なまま感情的に反応してしまうと、子ども自身も「結局、何をどこで頑張ればいいのか」が見えなくなり、テスト直しへの意欲もそがれてしまいます。まずは、学校・塾・家庭がそれぞれ得意とする領域を整理して考えることが出発点になります。
それぞれが担いやすい役割
- 学校|授業での基礎理解、提出物や授業態度を通じた内申点の土台づくり、友人関係や学校生活全般の把握
- 塾(通っている場合)|教科ごとの弱点分析、テスト範囲に沿った演習量の確保、志望校を見据えた学習の進め方
- 家庭|生活リズムと学習環境の維持、体調・メンタル面のケア、子どもの話を聞く時間の確保
この三者はどれも「勉強を教える」という一点で重なりがちですが、実際に一番重なりにくく、かつ他では代わりが利かないのが家庭の役割です。教科の解説は学校や塾に任せられても、毎日の生活リズムを整えたり、テストの点数とは関係なく子どもの話を聞いたりできるのは家庭だけです。
家庭で取り入れられる具体例
- テストが返ってきたら、まず点数より「どの単元で間違えたか」を一緒に確認し、直しは学校の授業ノートか塾の教材のどちらでやるかを子どもと相談して決める
- 「この教科は塾で見てもらう」「この教科は学校の宿題だけで十分」など、教科ごとに頼る先を分けてみる
- 塾に通っている場合は、面談や連絡帳を通じて「家庭では生活面を支えるので、学習面の細かい指示は塾にお願いしたい」と役割をあらかじめ伝えておく
- 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・川越市・朝霞など東武東上線沿線には自習スペースを備えた塾も多いため、家では集中しにくい教科だけそうした環境を使う、という使い分けも一つの方法
- 家庭では「今日は何点だった?」ではなく「どの直しが終わった?」と、結果ではなく取り組みに焦点を当てた声かけを意識する
ありがちな失敗パターン
よく見られるのが、塾に通わせているにもかかわらず、テストの結果が悪いとまず家庭で保護者が教科書を開いて教え始めてしまうケースです。保護者自身の説明の仕方が学校や塾のやり方と食い違い、子どもが混乱してしまうことがあります。反対に、「塾に任せているから」と家庭では一切勉強の話をしないようにした結果、子どもの困りごとに誰も気づかないまま時間が過ぎてしまう、という失敗も見られます。役割を分けることは「関わらない」ことではなく、「自分が最も力を発揮できる領域に集中する」ことだと捉えると、無理のない関わり方が見えてきます。
編集部からのメッセージ
指導の現場では、テストの点数そのものより、「家でどんな会話がされているか」が学習意欲に大きく影響していると感じることが多くあります。保護者の方がすべての教科を見てあげる必要はありません。学校・塾・家庭のそれぞれが担える範囲を無理なく分け合いながら、家庭にしかできない「日々の様子を気にかけ、話を聞く」役割を大切にしていただければと思います。
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