「計算は得意なのに、文章題になると手が止まる」。中学生・高校生から本当によく聞く悩みです。原因の多くは計算力ではなく、文章を式に直す前の整理が抜けていることにあります。この記事では、オンライン学習でも一人で進めやすい、数学の文章題を「式にできる」状態にするための手順を紹介します。
文章題で手が止まるのは「式にする前」でつまずいているから
北辰テストや埼玉県公立高校入試の数学でも、速さ・割合・方程式の利用・関数の応用など、文章から条件を読み取って式を立てる問題は定番です。つまずきの多くは、次のような場面で起きています。
- 問題文を一度読んだだけで、すぐ式を書き始めてしまう
- 「求めるもの」が何なのかを確認しないまま進める
- 単位(分と時間、m と km など)がそろっていない
- 状況を図にしないので、条件の見落としに気づけない
手順1:求めるものに線を引き、条件に番号を振る
最初の1分は、解くのではなく「読む」ことに使います。画面で問題を見る場合も、ノートに写すか、PDF教材なら書き込み機能で印をつけましょう。
- 「〜を求めなさい」の部分に二重線を引く(ゴールの確認)
- 与えられた数値や条件に ①②③ と番号を振る
- 使わなかった条件が残っていないか、解き終わりに数え直す
手順2:図・表・線分図にして「見える化」する
文章のままでは頭の中で処理しきれないので、図や表に置き換えます。問題の種類ごとの目安は次のとおりです。
- 速さ・時間・距離:道のりを横線で描き、区間ごとに速さと時間を書き込む
- 割合・食塩水:線分図や表で「全体・部分・割合」を並べる
- 方程式の利用:文章中の「等しい関係」を日本語で一度書き出してから、文字を使う
- 関数の応用:グラフの軸に何をとるかを先に決め、読み取れる点に印をつける
タブレットとスタイラスペンがあれば、図を何度も描き直せるので便利です。紙のノートでも十分で、大切なのは「毎回、必ず図を描く」と決めてしまうことです。
手順3:文字の意味を日本語で書いてから式を立てる
「x を何にするか」があいまいなまま式を立てると、途中で意味が分からなくなります。式を書く前に、「x = Aさんが持っている本の冊数」のように、文字の意味を日本語で1行書いておきましょう。答えが出たあとも、その日本語に戻って「答えとして自然か」を確認できます。
手順4:解いたあとの「答えの確認」を型にする
- 単位は問われているものと合っているか
- 答えは問題の状況に合っているか(人数が小数、速さが極端に大きい、など)
- 求めた答えを問題文に当てはめて、条件を満たしているか
- 解答欄に書く形(「分速〇m」「〇個」など)になっているか
この4点を毎回チェックするだけでも、「式は合っていたのに答えを間違えた」という失点が減ります。
オンライン学習で進めるときのコツと、よくある失敗
- 動画授業は、問題が映ったところで一時停止し、自分で図を描いてから再生する
- 解説を見る前に、「どこまで自力で整理できたか」をノートに残す
- 質問するときは、「図まで描いたが、式が立たない」のように、止まった場所を具体的に書く
- 1日1問でもよいので、毎日文章題に触れる(部活や通学で忙しい東武東上線沿線の中高生でも続けやすい量です)
よくある失敗は、解答を読んで「なるほど」で終わってしまうことと、図を描かずに頭の中だけで解こうとすることです。分かったつもりを防ぐには、翌日に同じ問題を白紙から解き直してみてください。復習の間隔はあくまで目安なので、自分のペースで調整して構いません。
編集部からのメッセージ
文章題は「センス」ではなく「手順」で解けるようになる分野です。まずは今日解く1問で、「求めるものに線を引く」「図を描く」の2つだけ試してみてください。小さな型の積み重ねが、初めて見る問題にも落ち着いて向き合う力につながります。
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