「あの先生の授業、わけが分からない」「あの先生、苦手なんだよね」。二学期も中盤、中間テストが一段落したこの時期に、お子さんからこんな言葉が出てきて戸惑った保護者の方もいるのではないでしょうか。東上線沿線の中学・高校でも、秋は教科の内容が難しくなり、先生との相性が成績や気持ちに響きやすい季節です。
先生を替えることはできません。けれど、家庭での受け止め方と小さな工夫で、「苦手な先生の教科」が足を引っ張り続ける状況は変えていけます。
「先生が苦手」の中身は、実はいくつかに分かれる
同じ「苦手」でも、背景は子どもによって違います。まずは何が引っかかっているのかを整理してみましょう。
- 説明が分かりにくい:進度が速い、板書が少ない、など授業の進め方が合わない
- 話し方・雰囲気が怖い:声の大きさや厳しい口調で、質問しにくい
- 一度叱られた・注意された:特定の出来事を引きずっている
- 教科そのものが苦手:先生のせいにして、つまずきを隠している場合もある
原因によって、家庭でできる手助けは変わります。決めつけず、ここを見極めることが最初の一歩です。
まずやるべきこと:否定も同調もせず、まず聴く
- 「そんなこと言わないの」と、気持ちを打ち消さない
- 「ひどい先生ね」と一緒になって批判しすぎない(学校への不信が子どもの学習意欲に響くことがあります)
- 「どんなところが一番やりにくい?」と具体的に聞く
- 話を聞いたあとは「教えてくれてありがとう」と一言添える
子どもは、分かってもらえたと感じるだけで気持ちが軽くなり、次の行動を考えやすくなります。解決策を急いで出さなくて大丈夫です。
家庭でできる、具体的な3つの工夫
- ① 授業以外の「入口」を用意する:教科書の該当範囲を一緒に読む、解説付きの問題集を使うなど、先生の説明に頼らない学び方を一つ持たせます。
- ② 質問の仕方を一緒に決める:直接聞きにくいなら、「ここまでは分かったのですが、この部分が分かりません」と書いたメモを放課後に持っていく方法もあります。
- ③ テストで取れる範囲から固める:教科の定期テストは、ワークや提出物など基本を押さえると得点しやすい傾向があります。まずは基本問題を確実に取る目標にします。
先生との関係を「好き・嫌い」で終わらせず、「自分で使いこなす」視点に切り替えられると、本人の力にもなります。
保護者が学校へ連絡するときの考え方
多くの場合は、家庭でのフォローで落ち着きます。ただし、次のような場合は、担任の先生や学校へ相談することも選択肢です。
- 子どもが登校をしぶる、体調を崩すなど、生活に影響が出ている
- 特定の言動が行き過ぎていると、お子さんが具体的に話している
- 学習面で長期間つまずき、家庭では対応しきれない
連絡するときは、苦情ではなく「困っていることの共有」として、事実を落ち着いて伝えるのが基本です。お子さんの了解を得てから動くと、信頼関係を保ちやすくなります。
ありがちな失敗パターン
- 子どもの話を聞き終える前に、保護者が学校へ連絡してしまう
- 「先生が悪い」と決めつけて、本人の学び方の課題を見落とす
- 逆に「あなたが努力不足」と一方的に結論づける
- その教科だけ勉強を放置し、点数が下がって苦手意識がさらに強まる
苦手な先生の教科は、苦手意識が連鎖しやすいものです。小さな「できた」を増やす関わりを意識してみてください。
編集部からのメッセージ
塾の現場でも、「先生との相性」で教科への印象が大きく変わる生徒は珍しくありません。一方で、のちに「あの先生がきっかけで、自分で調べる力がついた」と振り返る生徒もいます。
お子さんにとって、いま保護者に「聴いてもらえた」経験こそが、先生との関係を乗り越える土台になります。完璧な解決を目指さず、「一緒に考えるよ」という姿勢を見せてあげてください。なお、学校の評価や入試の仕組みは年度で変わることがあります。最新情報は各校や埼玉県教育委員会などの公式発表でご確認ください。
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