中学1年の理科では、1学期の「大地の変化」「光・音・力」に続き、2学期に入ると「天気とその変化」の単元が始まる学校が多く見られます。この単元では、気圧・気温・湿度といった目に見えにくい量を、天気図や実験結果から読み取って考える力が求められます。特に「湿度の計算」「飽和水蒸気量と露点」「前線と天気の変化」は、公式や図の意味を丸暗記するだけでは応用問題に対応できず、つまずきやすいポイントとして知られています。また北辰テストや埼玉県公立入試の理科でも、天気図や観測データを読み取らせる出題は頻出であり、2学期の早いうちに基礎を固めておくことが、入試を見据えた理科の得点力につながります。
なぜ「天気の変化」でつまずきやすいのか
つまずきの原因は主に3つあります。1つ目は、湿度・飽和水蒸気量・露点という3つの言葉の関係を整理せずに公式だけを覚えようとする点です。飽和水蒸気量は気温によって変わる「上限の量」であり、実際に含まれる水蒸気量との比が湿度になる、という関係を理解していないと、グラフや表の読み取り問題で手が止まってしまいます。2つ目は、高気圧・低気圧、温暖前線・寒冷前線がそれぞれ天気にどう影響するかを、図とセットで覚えていない点です。前線の記号だけを暗記していても、実際の天気図から「この後どう天気が変わるか」を読み取る問題には対応できません。3つ目は、実験(雲のでき方を再現する実験など)の目的と結果を、単なる作業手順としてしか覚えていない点です。実験のねらいを理解していないと、応用的な記述問題で正しく説明できません。
「天気の変化」で押さえるべきポイント
- 気圧と風:気圧は空気の重さによる圧力で、気圧の高いところ(高気圧)から低いところ(低気圧)に向かって風が吹く
- 湿度の計算:湿度(%) = 空気1立方メートル中に含まれる水蒸気量 ÷ その気温での飽和水蒸気量 × 100 で求める
- 露点:空気を冷やしていったときに水蒸気が凝結し始める(水滴に変わり始める)温度のこと
- 前線のしくみ:寒冷前線は積乱雲を伴い狭い範囲に短時間の強い雨、温暖前線は乱層雲を伴い広い範囲に長時間の弱い雨をもたらす傾向がある
- 低気圧と前線の位置関係:低気圧の中心から南東に温暖前線、南西に寒冷前線がのびる形が基本パターンとして教科書に登場する
- 日本の天気の特徴:偏西風の影響で天気が西から東へ変化しやすい、季節風によって夏と冬で風向きが変わるといった日本付近の特徴
自宅学習の具体的な手順・チェックリスト
「天気の変化」は、言葉の意味・公式・図の3点を関連づけて整理すると得点力が安定します。以下の順番で自宅学習を進めましょう。
| ステップ | やること | チェックポイント |
|---|---|---|
| 1. 用語の関係を図でまとめる | 「気温・飽和水蒸気量・水蒸気量・湿度・露点」の5つの言葉の関係を、自分で図や矢印を使って1枚にまとめる | 公式を丸暗記するのではなく、言葉同士のつながりを説明できるか |
| 2. 湿度の計算問題を反復する | 気温と水蒸気量、または気温と湿度が与えられた問題を、表を見ながら自分の手で計算する練習を繰り返す | 飽和水蒸気量を表から正しく読み取れているか |
| 3. 天気図を見て前線を判断する | 教科書やニュースの天気図を見て、高気圧・低気圧・前線の位置と、その後の天気の変化を自分の言葉で予想する | 記号の意味だけでなく、天気がどう変わるかまで説明できるか |
| 4. 実験の目的を言葉で説明する | 雲のでき方を確かめる実験など、教科書に載っている実験について「何を確かめるための実験か」を自分の言葉で説明してみる | 手順の暗記ではなく、実験の目的とわかったことを結びつけられているか |
| 5. 週末に横断復習 | その週に学んだ内容を、用語・計算・図の3種類の問題に分けて解き直し、弱い分野を洗い出す | 用語は言えても計算問題でつまずいていないか |
陥りやすい失敗パターンとリカバリー方法
| 失敗パターン | リカバリー方法 |
|---|---|
| 湿度の公式だけを覚え、飽和水蒸気量や露点との関係を理解していない | 公式を一度離れ、気温が下がると飽和水蒸気量がどう変わるかをグラフで確認するところからやり直す |
| 前線の記号は覚えているが、天気図から今後の天気の変化を予測できない | 教科書の典型的な天気図パターンを何枚か並べて、前線の位置と天気の変化をセットで覚え直す |
| 実験の手順だけを暗記し、実験の目的や結果の意味を説明できない | 実験のページを見ながら「何を確かめる実験か」「結果から何がわかるか」の2点を自分の言葉でノートに書き出す |
| 表やグラフの数値を読み違え、計算問題を間違え続ける | 表の見方(気温の行・列、単位)を確認する練習を挟んでから、同じ問題をもう一度解き直す |
編集部からのメッセージ
「天気の変化」は、日常生活の天気予報とも結びついているぶん親しみやすい単元ですが、湿度の計算や前線のしくみなど、数値と図を正しく結びつける力が求められる単元でもあります。用語を単独で覚えるのではなく、気温・水蒸気量・湿度・露点の関係を自分の言葉で説明できるかを常に意識しながら学習を進めましょう。北辰テストや埼玉県公立入試の理科でも天気図の読み取り問題は繰り返し出題される分野ですので、2学期のうちに基礎をしっかり固めておくと、入試前の総復習がぐっと楽になります。焦らず、一歩ずつ理解を積み重ねていきましょう。
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