大学入試といえば一般選抜(学力試験)をイメージする保護者の方は多いかもしれませんが、近年は総合型選抜に加えて「学校推薦型選抜」(指定校推薦・公募推薦)を利用する生徒も増えています。部活を引退し、これから本格的に進路を考え始める高校生の夏、「うちの子も推薦を考えてみようか」という話が家庭で出てくることもあるでしょう。ただし学校推薦型選抜は「評定平均」が出願の入り口になるため、一般選抜とは準備の進め方がまったく異なります。今回は、保護者がこの時期に知っておきたい評定平均の基本的な考え方を整理します。
なぜ夏に「評定平均」の話が出てくるのか
学校推薦型選抜では、多くの場合これまでの学業成績(評定平均)が出願条件のひとつになります。評定平均は日々の定期テストや提出物、授業態度の積み重ねで決まるため、出願直前になって慌てても取り返しがききません。高校3年生の夏はちょうど1・2年生の成績が出そろい、「このまま学力試験一本でいくか、推薦も視野に入れるか」を考え始める時期にあたります。だからこそ、この夏のうちに家庭で一度、進路の選択肢を整理しておく意味があります。
保護者がやっておきたいこと・避けたいこと
- やりたいこと:学校の進路指導部に早めに相談する|指定校推薦の枠や公募推薦の条件は学校・年度によって異なります。担任や進路指導の先生に直接確認するのが最も確実です。
- やりたいこと:子ども自身の意思を確認する|推薦は「合格しやすそうだから」という理由だけで選ぶと、入学後のミスマッチにつながることがあります。子どもが本当に行きたい分野かどうかを対話の中で確認しましょう。
- 避けたいこと:評定平均だけを追わせるプレッシャーのかけ方|「あと0.1上げなさい」といった数字への過度な執着は、子どものやる気をかえって削いでしまうことがあります。
- 避けたいこと:指定校推薦と公募推薦を混同したまま話を進める|指定校推薦は学校に割り当てられた枠に校内選考で応募する形式、公募推薦は大学が定める条件を満たせば誰でも出願できる形式で、仕組みが異なります。
家庭で取り入れられる具体例
- 提出物の期限を家庭でも一緒に確認する|評定は定期テストの点数だけでなく提出物や授業態度も加味されるため、期限を守る習慣づくりは家庭でも後押しできます。
- 3者面談で聞くことをあらかじめリスト化しておく|「志望している学部で推薦の枠はあるか」「評定平均はどのくらい必要か」など、事前に質問を整理しておくと限られた面談時間を有効に使えます。
- 一般選抜の準備も並行して続ける|推薦は必ず合格するとは限りません。学力試験の対策も並行して進めておくと、結果がどちらに転んでも落ち着いて次に進めます。
- 大学の公式サイトで最新の出願条件を確認する習慣をつける|評定平均の基準や出願条件は大学・学部・年度によって変わるため、噂や先輩の話だけに頼らず公式情報にあたることが大切です。
ありがちな失敗パターン
- 出願直前になって評定平均が足りないことに気づく|1年生からの積み重ねが評価対象になるため、3年生になってからの巻き返しには限界があります。
- 親が「推薦で決めよう」と先に方針を決めてしまう|子ども自身が納得していないと、面接や小論文の準備でつまずきやすくなります。
- 推薦がダメだったときの一般選抜対策が手薄になる|推薦一本に絞りすぎると、不合格だった場合に切り替えが間に合わないことがあります。
編集部からのメッセージ
学校推薦型選抜は、日々の学校生活の積み重ねがそのまま評価につながる入試方式です。夏休みは新しく何かを始めるより、これまでの成績や生活態度を振り返り、家庭で進路の選択肢を整理するのに向いた時期といえます。制度の詳細は学校・大学によって異なりますので、断定的な情報に振り回されず、進路指導の先生や大学の公式発表を確認しながら、お子さまのペースに合わせて進路選びを進めていってください。
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