秋は模試の結果がまとまって返ってくる時期です。北辰テストなどの結果を手に、志望校の合格可能性を示す数字を見て、一喜一憂してしまうご家庭も多いのではないでしょうか。偏差値は進路を考えるうえで大切な指標のひとつですが、数字の意味を正しく理解しないまま一喜一憂すると、子どものやる気を削いでしまったり、進路選びの判断を誤ってしまったりすることがあります。今回は、保護者が偏差値とどう付き合っていけばよいか、そのポイントを整理します。
なぜ偏差値だけで判断すると誤りやすいのか
偏差値は「その模試を受けた集団の中で、自分がどのあたりに位置しているか」を示す相対的な数字です。同じ子どもでも、受験した模試の母集団のレベルや規模、出題傾向によって数値は変動します。また、模試によって採点基準や出題範囲の重みづけが異なるため、単純に「先月より数字が上がった・下がった」だけで学力そのものの伸び縮みを判断するのは早計です。さらに、模試は本人の得意不得意や体調、当日の緊張具合にも左右されるため、1回の結果だけで一喜一憂するより、複数回の結果の推移や、間違えた問題の傾向を見ることの方が、実際の学力把握には役立ちます。
家庭で意識したいこと・避けたいこと
- 偏差値の増減そのものより、「どの単元・分野でつまずいているか」に目を向ける
- 1回の模試結果だけで志望校の変更を即決せず、複数回の推移で判断する
- 子どもの前で数字だけを見て表情を変えたり、ため息をついたりしない
- 「〇〇より上」「〇〇より下」など、きょうだいや友人との比較で語らない
- 合格可能性の判定は「今の時点での目安」であり、本番までの伸びしろは別にあると理解しておく
家庭で取り入れられる具体例
模試の結果が返ってきたときは、数字を見る前に、まず一緒に答案や解答用紙に目を通す時間を作ることをおすすめします。
- 結果表を見る前に「今回、手応えがあった問題・難しかった問題」を子ども自身に聞いてみる
- 偏差値の折れ線グラフや推移表があれば、単発の数字より全体の流れを家庭で確認する
- 間違えた問題を「うっかりミス」「理解不足」「時間切れ」など種類分けして、次の対策につなげる
- 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・川越市・朝霞市など東武東上線沿線にお住まいの場合も、地域の模試会場や結果返却のタイミングは学校・塾によって異なるため、事前にスケジュールを家庭で共有しておく
- 結果が良かったときも悪かったときも、まず「よく頑張ったね」と受け止める言葉を先に伝える
ありがちな失敗パターン
よくあるのが、結果表を見た瞬間に「なんでこんなに下がったの」と、子どもの努力の過程を確認する前に数字だけで責めてしまうケースです。子どもは委縮してしまい、次第に模試の結果を保護者に見せたがらなくなることもあります。反対に、良い結果が出たときに「これなら余裕だね」と気を緩めるような声かけをしてしまうと、油断につながることもあります。また、保護者自身が模試の仕組みや目的を十分理解しないまま、周囲の家庭の数字と比較して焦ってしまうケースも見られます。偏差値はあくまで現時点の位置を知るための道具であり、それ自体が子どもの価値や将来を決めるものではないと、保護者自身が意識しておくことが大切です。
編集部からのメッセージ
指導の現場では、偏差値の数字に一喜一憂するあまり、本来向き合うべき「どこでつまずいているか」という中身の分析が後回しになってしまうご家庭を数多く見てきました。数字は現在地を知るための一つの目安に過ぎません。結果が出たときこそ、点数の増減より先に、子どもがどんな気持ちでその模試に臨んだかに耳を傾けていただければと思います。判定や偏差値の見方に迷ったときは、学校の先生や塾の担当者に相談することも、一つの選択肢です。
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