高校2年生の英語(コミュニケーション英語II・英語表現IIなど)では、2学期に入ると「仮定法」を扱う単元が登場する学校が多くなります。仮定法は「もし〜ならば、〜するのに」という、現実とは異なる事柄を仮定して述べる表現で、中学英語までの「if」の使い方(現実に起こりうる条件)とは異なるルールが加わるため、ここで一気につまずく生徒が少なくありません。動詞の形が「過去形なのに過去の意味ではない」という点に混乱しやすく、また「仮定法過去」「仮定法過去完了」「wish」「as if」など、似たような形が複数登場することも理解を難しくしています。共通テストの英語(リーディング・リスニング)や大学入試の英作文でも仮定法の理解は前提になるため、2学期のうちに土台を固めておくことが後々の学習効率を大きく左右します。
なぜ仮定法でつまずきやすいのか
仮定法でつまずく原因は主に3つあります。1つ目は、動詞の「時制のズレ」です。現在のことを述べているのに動詞を過去形にする(仮定法過去)、過去のことを述べているのに過去完了形を使う(仮定法過去完了)というルールが、これまで学んできた時制の感覚と逆になるため混乱しやすくなります。2つ目は、「If I were you」のように、主語が単数でも be動詞は were を使うといった、通常の文法規則の例外が登場することです。3つ目は、if を使わない仮定法表現(wish、as if、It’s time など)が次々に出てくるため、「if がなければ仮定法ではない」と思い込んでしまい、見分けがつかなくなることです。仮定法は「形」だけを覚えても、意味(現実とは違うことを述べている)とセットで理解しないと定着しにくい単元といわれています。
仮定法でまず押さえるべきポイント
- 仮定法過去:現在の事実とは異なる仮定(If + 主語 + 過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形)
- 仮定法過去完了:過去の事実とは異なる仮定(If + 主語 + had + 過去分詞, 主語 + would/could/might + have + 過去分詞)
- be動詞の例外:仮定法過去では主語にかかわらず were を使うことが多い(If I were〜)
- if を使わない仮定法:I wish + 過去形/過去完了形、as if + 過去形/過去完了形、It’s time + 過去形 など
- 「時制がずれている=現実と違う話をしている」という発想の転換をセットで覚える
自宅学習の具体的な手順・チェックリスト
仮定法は「公式を覚える」だけでなく、「なぜその形になるのか」を理解しながら演習を積み重ねることが大切です。以下のステップで進めましょう。
| ステップ | やること | チェックポイント |
|---|---|---|
| 1. 基本形を書き出す | 仮定法過去・仮定法過去完了の基本形を、自分の手でノートに書き出す | if節と主節の動詞の形をセットで正確に書けるか |
| 2. 直説法との違いを比較 | 同じ内容を「現実の条件(直説法)」と「仮定法」の両方で書いてみる | 時制がどうずれるか、意味がどう変わるか説明できるか |
| 3. if を使わない表現を整理 | wish、as if、It’s time などをそれぞれ例文とセットで覚える | if がなくても仮定法だと気づけるか |
| 4. 教科書・問題集で演習 | 教科書準拠のワークや文法問題集で、和訳・英作文の両方を解く | 日本語から英文を作る問題で時制を間違えていないか |
| 5. 長文の中で確認 | 長文読解の中に仮定法が出てきたら、その都度どの形かを確認する | 単独の文法問題としてだけでなく、文章の中でも見抜けるか |
陥りやすい失敗パターンとリカバリー方法
| 失敗パターン | リカバリー方法 |
|---|---|
| if節の動詞を過去形にすることは覚えたが、主節の助動詞(would/could/might)を落としてしまう | 「if節+主節」を必ずワンセットで書く練習を繰り返し、片方だけの暗記にしない |
| 仮定法過去と仮定法過去完了の使い分けが曖昧になる | 「現在の仮定=過去形」「過去の仮定=過去完了形」という対応を、具体的な日本語例文とセットで再確認する |
| wish や as if を使った文を、通常の文法問題として覚えてしまい、長文の中で気づけない | 長文読解の復習時に仮定法表現だけをマーカーでチェックし、後で見返す習慣をつける |
| 仮定法の単元だけを集中的にやり、2学期中間テストの他単元(比較・関係詞など)の復習が手薄になる | 週の学習計画に仮定法と既習単元の復習を両方組み込み、片方に偏らないようにする |
編集部からのメッセージ
仮定法は高校英語の中でも「型」が明確な単元です。最初は時制のズレに戸惑うかもしれませんが、if節と主節をセットで練習し、直説法との違いを意識して比較していけば、着実に得点源にできます。2学期中間テストが近いこの時期にこそ、焦らず基本形から順番に定着させておくと、共通テストや大学入試の長文・英作文でも仮定法を自然に使いこなせるようになります。一歩ずつ、着実に積み上げていきましょう。
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