学習計画は親が立てる?子に任せる?――二学期後半、「枠は親・中身は子ども」で考える伴走のしかた

「計画表は親の私が作ってあげたほうがいいの? それとも本人に任せるべき?」。十月に入り、二学期の中間テストが終わって期末テストや受験に向けた動きが本格化すると、こうしたご相談が増えてきます。東武東上線で通学するお子さんなら、電車の中でスマホを見ている時間をどう使わせるか、といった点も気になりますよね。

結論から言えば、「どちらか一方」ではなく、役割を分けるのが現実的です。今回は、学習計画づくりでの保護者の立ち位置を整理します。

なぜ「親が立てるか問題」で悩むのか

  • 親が立てると続かない。でも子どもに任せると、そもそも立てない
  • 計画が崩れたとき、親が立てた計画だと子どもが「どうせ親の計画だし」と投げやりになりやすい
  • 任せっぱなしにして期末テストで失敗したら、と思うと不安になる
  • 「自立してほしい」と「失敗させたくない」の間で揺れる

どのご家庭にも起こる悩みで、保護者の関わり方が悪いわけではありません。まずは「揺れて当然」と考えて大丈夫です。

基本の考え方:「枠」は親、「中身」は子ども

おすすめしたいのは、次のような役割分担です。

  • 保護者が決めること(枠):就寝時間、スマホを置く時間、家族の予定、テストまでの日数を共有するカレンダーづくり
  • 子どもが決めること(中身):どの教科を、どの順で、何ページやるか
  • 一緒に決めること:一週間の振り返りをする曜日と、その所要時間(五分程度から)

「やる量」まで親が決めてしまうと、子どもは受け身になります。逆に枠がないまま任せると、夜更かしや予定の詰めすぎで計画が崩れます。枠は大人が、中身は本人が。これが基本です。

家庭で取り入れやすい具体例

  • テスト日から逆算する紙を一枚用意する:期末テストまでの日数と、部活・行事の予定を書き込む(市販のカレンダーで十分)
  • 一日の目標は「三つまで」:欲張らないほうが続きやすい(数は目安)
  • 「予備日」をあらかじめ作る:週に一日は何も入れない日にして、遅れを取り戻す
  • 計画は鉛筆かふせんで:直す前提にすると、崩れても気持ちが折れにくい
  • 通学時間の使い方も、本人に選ばせる:英単語、社会の暗記、休憩など。電車内で無理に勉強させず、「使う・休む」を子どもが決める

なお、学習時間や量の目安は、学年・部活・体力で大きく変わります。「他のご家庭の何時間」に合わせるのではなく、お子さんの一週間の実態から考えるのが出発点です。

ありがちな失敗パターン

  • きれいな計画表を親が作り込む:本人が納得しておらず、三日で見なくなる
  • 計画の遅れを毎日チェックして責める:計画を隠すようになる
  • 詰め込みすぎ:休憩・睡眠が削られ、結局やり切れない
  • 一度立てたら変えさせない:計画は直しながら使うもの
  • 完全放任:「自分で考えなさい」だけでは、どう立てるのか分からない子もいる

特に、中学生や高校一年生など、計画を立てた経験が少ない時期は、最初の一、二回だけ一緒に作るのも有効です。慣れてきたら少しずつ手を離していきましょう。

計画が崩れたときの声かけ

  • 「どこまでできた?」と事実だけを聞く
  • 「何がむずかしかった?」と原因を一緒に探す
  • 「じゃあ、どこを直す?」と修正を本人に委ねる

「なんでやらなかったの」という問いは、責められていると感じさせやすく、本音が出にくくなります。計画が崩れたことは失敗ではなく、直すための材料と考えると、親子の会話も穏やかになります。

編集部からのメッセージ

プロの塾講師の立場から見ても、伸びていく子の多くは、完璧な計画を持っているわけではなく、「崩れたら自分で直せる」子です。そのために必要なのは、親が代わりに計画を立てることよりも、安心して失敗できる家庭の空気ではないでしょうか。

入試日程や制度など、学年によって変わる情報は、各校や埼玉県教育委員会などの公式発表で最新の内容をご確認ください。保護者の役割は「計画の作成者」ではなく「計画づくりの伴走者」。そう考えると、少し気持ちが軽くなるはずです。

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部活も勉強も、と欲張らせすぎていませんか?――二学期、両立に悩む中高生を家庭で支える方法

「部活が忙しくて、帰ってきたらぐったり。宿題だけで精一杯……」。十月に入り、新人戦や秋の大会、二学期の期末テストが近づくと、こうしたお悩みを聞く機会が増えます。東武東上線沿線でも、部活を終えて夜に帰宅し、そのまま夕食・入浴で一日が終わるというご家庭は少なくないでしょう。

部活も勉強も頑張ってほしい。でも両方を求めると子どもが疲れてしまう。今回は、そんな板挟みの中で保護者が家庭でできるサポートを整理します。

部活と勉強の「両立」がむずかしくなる背景

  • 練習時間が長く、帰宅後に使える時間そのものが限られている
  • 疲れで、机に向かっても集中が続かない
  • 大会前は気持ちが部活に向き、勉強が後回しになる
  • 「部活を理由に成績が下がった」と言われたくない気持ちが、かえって焦りを生む

つまり、多くの場合「やる気の問題」ではなく「時間とエネルギーの問題」です。まずここを保護者が理解しておくと、声かけが変わります。

保護者がやること・避けたいこと

やること

  • 一週間の部活予定と学校行事、テスト日程を、子どもと一緒に一枚にまとめて見える化する
  • 「これだけは毎日やる」最低ラインを、子ども自身に決めてもらう
  • 睡眠・食事・入浴の時間を優先して守る
  • 大会や試合を頑張った日は、まず労いの言葉をかける

避けたいこと

  • 「成績が下がったら部活をやめなさい」という条件つきの言い方
  • 疲れて帰った直後に、いきなり勉強の話をする
  • 他の子の両立ぶりと比べる
  • 部活をやめさせることを最初の解決策にする

家庭で取り入れやすい具体例

  • すきま時間の活用:通学の電車の中で英単語や社会の暗記を行う(目安は一日10〜15分程度から)
  • 帰宅後は「短く・軽く」:疲れた日は宿題と翌日の確認だけにして、長い勉強は休日にまとめる
  • オフの日を「勉強の主戦場」に:部活が休みの日に、弱点科目を集中的に取り組む日と決める
  • テスト二週間前の切り替え:部活が短縮になる期間に、学習計画をあらかじめ立てておく
  • 朝の十分間:夜が難しい子は、早起きして少しだけ復習する形も選択肢になる

なお、時間数はあくまで目安です。お子さんの体力や学年、部活の内容によって、無理のない量は大きく変わります。

ありがちな失敗パターン

  • 計画を詰め込みすぎる:最初の三日でくたびれ、その後まったく続かなくなる
  • 睡眠を削って勉強時間を捻出する:翌日の授業や練習の質が落ち、結局逆効果になる
  • 保護者だけで計画を決める:子どもが納得しておらず、実行されない
  • 結果だけを見て叱る:頑張ってきた部活まで否定されたように感じてしまう

編集部からのメッセージ

現場で多くの中高生を見ていると、部活を最後までやり切った子が、引退後に驚くほど集中して伸びる場面によく出会います。限られた時間の中で工夫した経験が、後の学びにつながるのだと感じます。

もちろん、成績や健康面で心配な点があれば、学校の先生や顧問の先生と早めに相談することも大切です。入試制度などの最新情報は、各校や埼玉県教育委員会の公式発表でご確認ください。保護者の役割は「両立させる人」ではなく、「両立しやすい環境を整える人」。そう考えると、少し肩の力が抜けるのではないでしょうか。

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答案を持ち帰った子に、最初になんて言う?――自己肯定感を下げない、テスト結果の受け止め方

二学期の中間テストの答案が返ってくる、この時期。玄関で靴を脱ぐ子どもの表情から「あ、今回は良くなかったのかな」と察して、どんな言葉をかけようか迷った経験はありませんか。点数を見た瞬間につい出てしまう一言が、お子さまの気持ちに思った以上に残ることがあります。今回は、テスト結果を伝え合うときに、子どもの自己肯定感を下げないための家庭での工夫を考えます。

なぜ「結果の伝え方」で自己肯定感が揺れるのか

中高生は、点数を「自分の価値」と結びつけて受け止めやすい年代です。保護者にとっては「次に活かしてほしい」という気持ちからの言葉でも、子どもには「自分はダメだと思われている」と届いてしまうことがあります。特に、点数が期待より低かったとき、本人が誰よりも落ち込んでいる場合が少なくありません。まずは「結果を評価する前に、気持ちを受け止める」順番を意識することが出発点です。

やるべきこと・避けたいこと

  • やるべきこと:最初の一言は点数ではなく「おつかれさま」「テスト期間、よく頑張ったね」など、過程へのねぎらいにする
  • やるべきこと:「どうだった?」と本人に先に話してもらい、自己評価を聞いてから会話を進める
  • やるべきこと:点数だけでなく、前回より伸びた教科・解けるようになった問題を1つ見つけて言葉にする
  • 避けたいこと:「なんでこんな点数なの」「〇〇ちゃんはもっと取れていた」など、理由の追及や他者との比較
  • 避けたいこと:ため息や無言の表情で落胆を伝えてしまう(言葉以上に伝わることがあります)
  • 避けたいこと:答案を見た直後に、その場で勉強方法の改善点を並べ立てる

家庭で取り入れられる具体例

  • 「48時間ルール」:結果への振り返りは、答案を見てすぐではなく、気持ちが落ち着いた1〜2日後にする
  • 「3つの質問」:「できた問題は?」「惜しかった問題は?」「次に1つだけ変えるなら?」と、未来に向いた質問に絞る
  • 「点数」と「本人」を分けて話す:「この単元は苦手だったね」であって「あなたは苦手な子」ではない、という言い方を意識する
  • 成長の記録を残す:教科ごとの点数を手帳やカレンダーに書き、前回との差を本人と一緒に見る(目安として、数回分を並べると変化が見えやすくなります)
  • 好調だったときも過剰に反応しない:「良い点=良い子」になってしまわないよう、努力や工夫のほうを褒める

ありがちな失敗パターン

  • 良かれと思って、その日のうちに全教科の反省会を開いてしまい、子どもが心を閉ざす
  • 点数が良いときだけ機嫌が良く、悪いときは態度が冷たくなる(子どもは「点数で愛情が変わる」と感じてしまう)
  • 励ましのつもりで「次は絶対大丈夫」と根拠なく言い、かえってプレッシャーになる
  • きょうだいや友だち、保護者仲間の話題と比べてしまう

これらは、どのご家庭でも起こりやすいことです。うまくいかなかった日があっても、翌日に「昨日はきつい言い方をしてごめんね」と一言添えるだけで、関係は十分に立て直せます。

編集部からのメッセージ

指導の現場で見ていると、成績が安定して伸びていくお子さまほど、「失敗しても家では責められない」という安心感を持っていることが多いと感じます。テストは、お子さまを評価する場ではなく、次の学びの地図をもらう機会です。埼玉県内でも、これから期末テストや模試、進路面談と、結果を受け取る場面が続きます。そのたびに「まずは受け止める、次に一緒に考える」を合言葉にしてみてください。最新の入試や内申の制度については、県教育委員会や各学校の公式発表もあわせてご確認ください。

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中学受験、する・しない――我が家の判断軸をどう定めるか

「うちも中学受験、した方がいいのかな」――身近に受験する家庭が増えてくると、そんな迷いが頭をよぎる保護者は少なくありません。特にお子さまが小学4年生・5年生になると、周りから「もう塾に通わせている」「志望校を決めたらしい」という話を耳にする機会が増え、焦りにも似た気持ちが生まれがちです。ただ、中学受験は子どもの適性や家庭の状況によって向き不向きが大きく、「みんながやっているから」という理由だけで踏み出すと、子どもにとっても家庭にとっても負担が大きくなってしまうことがあります。今回は、中学受験を「する・しない」を決める際に、保護者が意識しておきたい判断の軸について考えます。

なぜ「なんとなく」で決めるのが危ないのか

中学受験は、小学校の通常の授業とは異なる範囲・スピードで学習を進める必要があり、目安として小学3年生の後半から遅くとも4年生のうちに準備を始める家庭が多いと言われています。数年間にわたって家庭全体で向き合うことになるからこそ、途中で「思っていたのと違った」となると、子どもの負担も、保護者の負担も小さくありません。一方で、受験をしないという選択も、地域の公立中学校でのびのびと過ごしながら力を伸ばすという、十分に前向きな選択肢です。大切なのは、周囲の雰囲気や断片的な情報に流されるのではなく、子ども自身の性格や興味、家庭として何を大事にしたいかを軸にして考えることです。

判断のときに意識したいこと・避けたいこと

  • 意識したいこと:子ども自身が「新しい環境で挑戦してみたい」と思えているかを、日々の会話の中で確認する
  • 意識したいこと:教育費や送迎、平日・休日のスケジュールなど、数年間続けられる体制かを具体的にイメージする
  • 意識したいこと:受験をしない場合の選択肢(地域の公立中学校での部活動や地域活動など)も、同じ熱量で調べてみる
  • 避けたいこと:「周りがやっているから」「なんとなく不安だから」という理由だけで通塾を始めてしまう
  • 避けたいこと:子どもの意思を確認しないまま、保護者だけで方針を決めてしまう
  • 避けたいこと:一度決めた方針に固執し、子どもの様子を見ながら軌道修正する余地を残さない

家庭で取り入れられる進め方

  • 受験をするかどうかを決める前に、子どもと一緒に学校説明会や見学に足を運び、実際の雰囲気を体感してみる
  • 「する・しない」を一度で決めようとせず、小学4年生の間は情報収集の期間と位置づけ、5年生に上がる前後で改めて家族で話し合う機会を持つ
  • 通塾する場合にかかる時間・費用の目安を家族で共有し、無理なく続けられる範囲かどうかを確認する
  • 受験をしない場合でも、読書や体験活動など家庭でできる学びの機会を意識的に用意しておく
  • 「合格・不合格」だけでなく、「挑戦する過程で何を得られそうか」を家族で話し合っておく

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、保護者が先に情報収集を進めすぎてしまい、子ども自身がまだ気持ちを固めていないうちに通塾や志望校選びが進んでしまうケースです。子どもが「やらされている」という感覚を強めてしまうと、学習へのモチベーションが続きにくくなります。反対に、子どもの「やってみたい」という一時的な気持ちだけで決めてしまい、数年間続く学習量の現実を家庭で共有できていないと、途中で親子ともに息切れしてしまうこともあります。「する・しない」のどちらを選ぶにしても、家庭としての判断軸を早めに言葉にしておくことが、後々の迷いを減らすことにつながります。

編集部からのメッセージ

指導の現場では、中学受験を選んだご家庭にも、選ばなかったご家庭にも、それぞれの歩み方でしっかりと力を伸ばしているお子さまを数多く見てきました。大切なのは「する・しない」そのものよりも、決めた道の中でお子さまが前向きに取り組めているかどうかです。迷ったときは一人で抱え込まず、学校の先生や塾の担当者など、複数の視点から情報を集めながら、ご家庭にとって納得できる判断を重ねていってください。

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画面を見る時間が増える二学期、子どもの目は大丈夫?――家庭でできる眼精疲労対策

二学期に入り、オンライン授業の視聴や動画教材、タブレット学習、さらにはスマートフォンでの調べものまで、子どもが画面を見る時間は夏休み前よりも確実に増えています。「最近、目をこすっていることが多い」「肩や首がこっていると言う」「勉強中に集中が続かない」――そんな様子に気づいても、成績や学習量ばかりが気になり、目の疲れそのものは後回しになりがちです。今回は、オンライン学習が当たり前になった今だからこそ意識したい、家庭でできる目の健康サポートについて考えます。

なぜ今、子どもの目の疲れに注意が必要なのか

学校の授業でタブレットや電子黒板を使う機会は年々増え、家庭でもオンライン教材や動画講義、スマートフォンでの調べものが日常になっています。紙の教科書やノートと違い、画面は光を発する分、目の負担が大きくなりやすいと言われています。特に二学期は日照時間が短くなり、夕方以降に部屋の照明が暗いまま画面を見続けてしまうことも増える時期です。また、定期テストや模試が続くこの時期は、子ども自身も「疲れていても勉強を続けなければ」という気持ちが強くなり、目の違和感を我慢してしまいがちです。目の疲れは集中力の低下や頭痛、肩こりにもつながることがあるため、学習効率という観点からも見過ごせないポイントです。

意識したいこと・避けたいこと

  • 意識したいこと:一定時間ごとに画面から目を離し、遠くを見る休憩をはさむ習慣をつける
  • 意識したいこと:部屋の照明を明るくし、画面との明るさの差を小さくする
  • 意識したいこと:「目が疲れた」「見えにくい」という子どもの言葉を軽く流さず、様子を聞く
  • 避けたいこと:暗い部屋でスマートフォンやタブレットの画面だけを光源にして見続けさせる
  • 避けたいこと:目の不調を訴えても「気のせい」「勉強しているなら仕方ない」と済ませてしまう
  • 避けたいこと:就寝直前まで画面を見せ、そのまま眠らせる習慣を放置する

家庭で取り入れられる工夫

  • オンライン学習や動画教材を見るときは、30分に一度は画面から目を離し、窓の外など遠くを見る時間を作る
  • 学習スペースの照明を見直し、画面だけが明るく周囲が暗いという状態を避ける
  • タブレットやスマートフォンの画面と目の距離を、腕を伸ばした程度に保てているか、さりげなく確認する
  • 就寝の1時間ほど前からは画面を見る学習を控え、紙の教材に切り替えるなど生活リズムを整える
  • 「最近目が疲れてない?」と、成績の話とは別に、体調そのものを気にかける会話を意識的に増やす

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、テスト前や受験を控えた時期になるほど「画面を見る時間を減らそう」という発想が後回しになってしまうケースです。学習量を優先するあまり、目の疲れや姿勢の悪さに気づいても、「今は我慢してもらうしかない」と見て見ぬふりをしてしまう家庭も少なくありません。しかし、目の疲れをためたまま学習を続けても、集中力が続かず、かえって非効率になってしまうことがあります。反対に、子どもが目の不調を訴えたときに過剰に心配し、必要な学習まで極端に制限してしまうのも本末転倒です。大切なのは、画面を使う学習そのものを否定するのではなく、休憩や環境の工夫でうまく付き合っていく姿勢を、家庭の中で当たり前にしておくことです。

編集部からのメッセージ

指導の現場でも、画面を見る学習時間が長くなるにつれて、目の疲れを訴えたり、集中力が切れやすくなったりする生徒の様子を見かけることがあります。学習量を確保することと同じくらい、無理なく集中を続けられるコンディションを整えることも、成績を伸ばすうえで欠かせない土台です。目の不調が長引く場合や、見え方に変化を感じる場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに眼科など専門機関に相談することをおすすめします。日々のちょっとした環境の工夫が、お子さまの学習の質を支える一歩になるはずです。

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初めての北辰テスト、家庭でできる備えと当日のサポート

中学3年生のお子さまがいるご家庭では、この時期「北辰テストを受けてくる」という話を初めて聞いた保護者も多いのではないでしょうか。埼玉県内の公立高校を志望する中学生の多くが受ける模擬試験ですが、学校の定期テストとは違い、申し込みや会場、結果の見方など、勝手がわからず戸惑う保護者も少なくありません。今回は、初めて北辰テストに挑む家庭が、どんな心構えで臨み、どうサポートできるかを考えます。

なぜ北辰テストが埼玉の受験で大切にされるのか

北辰テストは、埼玉県内の中学3年生を中心に広く受験されている模擬試験で、私立高校の個別相談などの場面で目安として使われることがあるため、多くの家庭が受験を検討します。学校の定期テストが「今どれだけ理解できているか」を測るのに対し、北辰テストは県内の同学年の中でどのくらいの位置にいるかを知る材料になります。ただし、これはあくまで模擬試験の結果のひとつであり、合否を保証するものでも、子どもの価値を決めるものでもありません。初めて受ける子どもにとっては、慣れない形式の問題や見慣れない会場に緊張することも多いため、保護者が結果以上に「挑戦したこと」に目を向けてあげることが大切です。

意識したいこと・避けたいこと

  • 意識したいこと:申し込み方法・会場・持ち物などの詳細は、学校の案内や北辰図書の公式サイトなど一次情報で確認する
  • 意識したいこと:初めての受験では「まず形式に慣れること」を目標にし、点数への期待値を上げすぎない
  • 意識したいこと:結果が出たら、できた部分・伸びた部分にも目を向けて一緒に振り返る
  • 避けたいこと:模試の結果だけで志望校の可能性を断定的に判断する
  • 避けたいこと:「次はもっと頑張って」など、結果に対してプレッシャーだけを与える声かけ
  • 避けたいこと:前日に詰め込みで新しい範囲を学習させ、睡眠時間を削らせる

家庭で取り入れられる工夫

  • 前日は新しい問題に手を出すより、これまで解いた問題の見直しにとどめ、早めに休ませる
  • 当日の持ち物(受験票・筆記用具・時計など)は前日の夜のうちに親子で一緒に確認しておく
  • 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・川越市など、会場までの交通手段や所要時間を事前に調べ、当日は余裕をもって送り出す
  • 結果が返ってきたら、点数や順位だけでなく「どの単元でつまずいたか」を一緒に見て、次の学習につなげる
  • 模試の受験自体をねぎらう一言を、結果を見る前にかけておく

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、初めての結果に保護者自身が動揺し、子ども以上に一喜一憂してしまうケースです。特に思うような結果が出なかったとき、「このままで大丈夫なのか」という不安から、つい厳しい言葉をかけてしまう保護者も少なくありません。しかし、初回の北辰テストは、多くの子どもにとって形式そのものに慣れる意味合いが大きく、そこからの伸びしろの方が重要です。反対に、結果が良かった場合に安心しすぎて、それ以降の学習のペースが緩んでしまうこともあります。いずれの場合も、模試は「今の立ち位置を知り、次に何をすべきか考えるための道具」であることを、保護者自身が意識しておくとよいでしょう。

編集部からのメッセージ

指導の現場でも、初めて模試を受けた生徒が結果に一喜一憂する姿をよく見かけます。大切なのは、その結果を「終わり」ではなく「これからの学習の出発点」として一緒に捉え直すことです。保護者ができるのは、結果を評価することよりも、挑戦した過程に寄り添い、次への意欲につなげる声かけをすることだと感じます。申し込み方法や実施時期、当日の詳細な持ち物などは年度によって案内が異なるため、学校からのプリントや公式情報で最新の内容を確認しておくと安心です。

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文系・理系、どう選ぶ?――高校生の進路選択、家庭でできる手伝い方

高校1年生の秋は、多くの学校で文理選択の用紙が配られる時期です。「なんとなく数学が苦手だから文系」「みんなが理系って言うから」――そんな理由で決めかけている我が子を見て、このままでいいのだろうかと感じる保護者は少なくありません。文理選択は大学受験の科目選びだけでなく、将来の職業の方向性にもつながる大きな分岐点です。とはいえ、保護者がすべてを決めてしまうのも違います。今回は、子どもの文理選択に家庭としてどう関わるとよいか考えます。

なぜ文理選択は難しいのか

高校1年生の時点で、将来なりたい職業や学びたい学問がはっきり決まっている子どもは、実はそれほど多くありません。それにもかかわらず、多くの学校では秋から冬にかけて文理選択の意思表示を求められます。得意・不得意という目の前の成績だけで判断すると、後になって「もっと視野を広げて考えればよかった」と後悔するケースも出てきます。一方で、悩みすぎて提出期限が迫ってしまうことも珍しくありません。子ども自身の意思を尊重しながらも、判断材料を一緒に整理する手伝いが、この時期の保護者には求められます。

意識したいこと・避けたいこと

  • 意識したいこと:「得意・不得意」だけでなく「好き・興味がある分野」にも目を向けるよう問いかける
  • 意識したいこと:文系・理系それぞれに進んだ場合、大学でどんな学部・学科があるのか一緒に調べる時間をつくる
  • 意識したいこと:学校の先生や進路指導の場で相談できる機会があれば、活用するよう後押しする
  • 避けたいこと:「理系の方が就職に有利だから」など、保護者の価値観だけで方向性を決めつける
  • 避けたいこと:一度の模試の成績だけで「この科目は向いていない」と断定する
  • 避けたいこと:提出期限ギリギリまで話し合いを先延ばしにする

家庭で取り入れられる工夫

  • 「どの教科が好き」ではなく「どんなことを調べたり考えたりするのが楽しいか」を聞いてみる
  • 大学のオープンキャンパスやウェブサイトの学部紹介ページを親子で一緒に見てみる
  • 富士見市・ふじみ野市・志木市・川越市など近隣エリアの高校でも、文理選択の説明会や進路面談が秋に行われることが多いため、学校からの案内をきっかけに家庭でも話す時間をつくる
  • 「迷っていること自体は悪いことではない」と伝え、結論を急がせすぎない
  • 身近な大人(親戚や知人など)の仕事の話を、進路のヒントとして雑談の中で共有する

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、保護者自身の学生時代の経験や「今の時代はこの分野が有利」という情報を先に伝えてしまい、子どもが本音を言い出せなくなるケースです。子どもは表面上「わかった」と答えても、内心では納得していないことがあります。逆に、子どもの意思を尊重するあまり何も声をかけないでいると、情報が足りないまま漠然とした理由で決めてしまうこともあります。大切なのは、保護者が結論を用意することではなく、子どもが自分で考えるための材料や視点を一緒に増やしていくことです。

編集部からのメッセージ

指導の現場でも、文理選択で悩む生徒の多くは「まだ将来が決まっていない自分」に焦りを感じています。しかし、高校1年生の時点で将来像が明確でないのはごく自然なことです。保護者ができるのは、正解を教えることではなく、子どもが自分の興味や適性に気づけるような問いかけや情報を、そばで一緒に探すことだと感じます。文理選択の具体的な提出時期や手続きは学校ごとに異なるため、詳細は学校からの案内で確認しておくと安心です。

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オンライン授業中、子どもをどこまで見守るべき?――放置と過干渉のあいだで保護者が意識したいこと

二学期に入り、学校配布のタブレットを使った授業や映像教材、オンライン形式の家庭学習など、デジタルでの学習機会は着実に増えています。対面の授業と違い、画面の向こうで子どもが本当に集中しているのか、保護者からは見えにくいのが実情です。「隣でずっと見張るべきか」「本人に任せて放っておいていいのか」――このあいだで揺れ動く保護者の声はよく聞かれます。今回は、オンライン学習中の子どもへの関わり方について、家庭でできる工夫を考えます。

なぜオンライン学習は「見守り方」が難しいのか

対面授業であれば、黒板を写す動作や挙手、先生とのやり取りなど、集中している様子が外からもある程度見えるものです。一方でオンライン形式の授業や映像教材では、画面を見ているように見えても実際には別のウィンドウを開いていたり、通知が気になって集中が途切れていたりすることも珍しくありません。かといって保護者が常に隣に座って画面をのぞき込むと、子どもは息苦しさを感じ、かえって学習への抵抗感を強めてしまうこともあります。「目を離しすぎず、干渉しすぎない」ちょうどよい距離感をどう作るかが、オンライン学習が広がった今だからこその悩みになっています。

意識したいこと・避けたいこと

  • 意識したいこと:学習する部屋・時間帯を子どもと一緒に決めておき、環境面から集中しやすい状態をつくる
  • 意識したいこと:「終わったら何をやったか一言でいいから教えて」と、点数や結果ではなく取り組んだ内容を聞く習慣をつくる
  • 意識したいこと:通知や関係のないアプリが気になりやすい子には、学習時間中の使い方について親子で事前に相談しておく
  • 避けたいこと:授業中ずっと背後に立って画面を監視する
  • 避けたいこと:「ちゃんとやってるの?」と疑う言葉から会話を始める
  • 避けたいこと:一度サボっている様子を見ただけで、オンライン学習そのものを一方的に禁止・制限する

家庭で取り入れられる工夫

  • リビングの一角やダイニングテーブルなど、保護者の生活動線から自然に目に入る場所を学習スペースにする(個室に完全に閉じ込めない)
  • 授業や映像教材が終わったタイミングで、内容を軽く聞く「振り返りの3分間」を習慣にする
  • 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・川越市・朝霞市など、近隣の学校でもタブレット学習が広がっているため、学校から配布される端末利用ルールを家庭のルールにも反映させる
  • 集中が続きにくい時間帯(夕食前後など)を避け、子ども自身が取り組みやすい時間を選ばせる
  • 「見ていないようで気にかけている」ことが伝わるよう、結果ではなく取り組む姿勢そのものを認める言葉をかける

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、最初は「本人に任せよう」と距離を置いていたものの、成績や提出状況が振るわないことに気づいた途端、一気に監視を強めてしまうケースです。急に管理を強めると、子どもは「信頼されていない」と感じ、かえって反発したり、隠れて別のことをするようになったりすることもあります。逆に、口出しを一切しないまま放置してしまい、学習習慣そのものが崩れてから気づく、というケースも少なくありません。大切なのは「監視か放任か」の二択ではなく、日々の小さな声かけを通じて、子どもの様子に継続的に関心を持ち続けることです。

編集部からのメッセージ

オンライン形式の授業や教材は、子どもが自分のペースで学べる利点がある一方、保護者から見えにくい部分があるのも事実です。指導の現場でも、うまくいっている家庭ほど「監視」ではなく「関心を示す会話」を大切にしている印象があります。テストの点数や提出状況といった結果だけでなく、「今日はどんな内容だった?」と過程に目を向ける関わりが、子どもの学習意欲を長く支える土台になります。端末の利用ルールや推奨される学習時間は学校ごとに目安として示されることが多いため、詳細は学校からの案内でご確認いただくとよいでしょう。

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二学期の内申点を左右する「期末テスト」――中間の結果が出た今、家庭でできる次の一手

二学期中間テストの答案返却がひと段落し、「今回はまずまずだった」「思ったより取れなかった」と、それぞれのご家庭で結果と向き合う時期になりました。ですが、二学期にはもう一つ大きな山があります。11月頃に実施されることが多い「期末テスト」です。中間テストよりも出題範囲が広く、主要教科に加えて音楽・美術・保健体育・技術家庭といった実技教科の筆記テストも組み込まれるため、二学期の内申点(通知表の評定)は中間よりもむしろ期末の出来に大きく左右されやすいと言われています。中間の結果に一喜一憂して終わるのではなく、今のうちから期末に向けて動き出せるかどうかが、二学期の評定を大きく左右します。今回は、期末テストに向けて家庭でできる準備の進め方を考えます。

なぜ期末テストは中間テストより「気を抜けない」のか

中間テストは主要教科(国語・数学・英語・理科・社会)が中心の学校が多いのに対し、期末テストでは音楽・美術・保健体育・技術家庭といった実技教科の筆記試験が加わるのが一般的です。実技教科は主要教科に比べて対策が後回しにされがちですが、内申点の計算では実技教科も主要教科と同じ、あるいはそれ以上の比重で扱われる学校も少なくありません。さらに、出題範囲も中間テストより広くなることが多く、「授業でやったことは何となく覚えている」という状態のままテスト直前に一気に詰め込もうとしても間に合いにくいのが実情です。加えて、二学期は文化祭や体育祭、宿泊行事などの学校行事が集中する時期でもあり、行事の準備に気を取られているうちに気づけば期末テストが目前、というご家庭も多く見られます。中学3年生にとっては、二学期の通知表が高校受験の内申点に直結する重要な学期になるため、なおさら早めの準備が求められます。

今からできること・避けたいこと

期末テストの準備は、テスト直前になって慌てて始めるものではなく、中間テストが終わった今の時期から少しずつ手をつけておきたいものです。家庭で意識しておきたいポイントを整理します。

  • 今からできること:中間テストの間違い直しを、期末の出題範囲につながる単元まで含めて振り返っておく
  • 今からできること:授業ノートや提出物を、テスト前にまとめて見返せるよう日頃から整理しておく習慣をつける
  • 今からできること:実技教科についても「筆記テストがある」ことを早めに意識させ、暗記事項を軽視しない
  • 避けたいこと:中間の結果だけで「今回は良かったから大丈夫」「今回は悪かったからもうダメ」と決めつける
  • 避けたいこと:行事の準備・部活動を理由に、期末対策を直前まで完全に後回しにする
  • 避けたいこと:保護者が一方的にスケジュールを組み、子ども自身が「やらされている」と感じる進め方になる

家庭で取り入れられる具体的な工夫

期末テストに向けた準備は、特別なことをする必要はありません。日々の生活の中に少しずつ仕組みとして組み込んでいくことがポイントです。

  • 学校からテスト範囲表が配布されたら、目安として3週間前を目安に「主要教科」と「実技教科」を分けたおおまかな計画を子どもと一緒に確認する(あくまで目安であり、実際の期間は学校や科目により異なる)
  • 実技教科は暗記要素が多いため、通学中や食事の準備の合間など、すきま時間に見返せるようノートやプリントをまとめておく
  • 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・川越市・朝霞市など、学校行事の時期が地域や学校ごとに異なる場合もあるため、行事のピークとテスト範囲表配布のタイミングを家庭のカレンダーで先に把握しておく
  • 提出物は「テスト前にまとめて」ではなく、期限内にこまめに提出できているかを日常的に確認する(提出状況も評定に影響することが多い)
  • テスト前日・当日の生活リズム(睡眠時間・朝食)を整えることも、実力を発揮するための土台として意識する

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、中間テストの結果が良かったために「今回も同じやり方で大丈夫」と油断し、範囲の広い期末テストで思うように点数が取れないケースです。逆に中間の結果が悪かった場合は、保護者が焦って教科ごとの計画を細かく指示しすぎてしまい、子どもが「やらされている」感覚を強めてしまうこともあります。また、実技教科を「副教科だから」と軽視し、主要教科の対策だけに時間を使った結果、通知表全体の評定が思ったより伸びなかったというケースも少なくありません。行事シーズンと重なることで、「行事が終わってから本気を出す」というつもりが、思いのほか準備期間が短くなってしまうことも、二学期特有の落とし穴です。

編集部からのメッセージ

指導の現場でも、二学期の期末テストは「中間よりも差がつきやすいテスト」だと感じることが多くあります。範囲が広く、実技教科も含まれるからこそ、直前の詰め込みだけでは対応しきれない部分が出てくるためです。大切なのは、保護者がすべてを管理することではなく、子どもが自分でテストに向けた見通しを立てられるよう、そばで少し背中を押すことです。中間テストの振り返りを無駄にせず、期末テストという次の目標に向けて、今のうちから少しずつ準備を進めていただければと思います。評定の具体的な計算方法や科目ごとの重み付けは学校によって異なりますので、詳細は担任の先生や学校からの配布物でご確認ください。

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「お兄ちゃんはできるのに」と言ってしまう前に――きょうだいで成績に差があるとき、家庭でできる声かけ

二学期の中間テストの結果が返ってくるこの時期、きょうだいがいるご家庭では「上の子はよくできるのに、下の子は伸び悩んでいる」あるいはその逆といった、成績の差が目に見える形で表れることがあります。悪気はなくても「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はこのくらいできたよ」という一言が、子どもの心に予想以上に重く残ってしまうことも少なくありません。今回は、きょうだいで学力や成績に差があるとき、保護者がどのような言葉を選び、どう関わっていけばよいかを考えます。

なぜ「きょうだいの成績差」はこんなに気になってしまうのか

同じ家庭環境、同じ育て方をしてきたはずなのに、きょうだいで成績や得意科目が違うと、保護者はつい戸惑ってしまいます。特に近い年齢のきょうだいの場合、同じ中学校・高校に通っていたり、同じ先生に習っていたりすることもあり、比較がしやすい状況が生まれやすいものです。さらに、上の子の成長を見てきた分だけ「このくらいの時期にはこれくらいできていた」という記憶が保護者の中に基準としてでき上がり、下の子を見るときに無意識にその基準を当てはめてしまうこともあります。しかし、きょうだいであっても得意なことや成長のスピード、興味の方向はそれぞれ違います。まずは「差があって当たり前」という前提に立つことが、声かけを見直す第一歩になります。

比べる声かけが子どもに与える影響・避けたいNGフレーズ

きょうだいを比べる言葉は、たとえ本人を奮い立たせるつもりで発したとしても、多くの場合は逆効果になります。言われた側の子どもは「自分はきょうだいより劣っている」という受け止め方をしてしまい、自己肯定感を下げるだけでなく、きょうだい仲そのものがぎくしゃくする原因にもなります。次のような言葉は、無意識に口にしていないか振り返ってみてください。

  • 「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はこのくらいできたよ」
  • 「〇〇はできるのに、どうしてあなたはできないの」
  • 「同じ兄弟なのに、なんでこんなに違うんだろうね」
  • できの良いきょうだいの話題を、もう一方の子の前で繰り返す
  • 成績の良い子だけを褒めて、もう一方には結果への言及を避ける(優しさのつもりでも「差」を意識させてしまう)

家庭で取り入れられる声かけの工夫

比較をやめるといっても、何も言わずにいるのが正解というわけではありません。それぞれの子どもを「その子自身」として見て、言葉をかけていくことが大切です。

  • テストが返ってきたら、まず「前回の自分」と比べてどうだったかを一緒に振り返る
  • 結果を伝えるタイミングを分ける――きょうだい同時に食卓で結果報告をさせず、それぞれ個別に話を聞く時間を作る
  • 成績以外の得意なこと・頑張っていることにも目を向けて言葉にする(部活動、係活動、友人関係への気配りなど)
  • 下の子が「またお兄ちゃんと比べられる」と身構えていそうなときは、「今回はあなたの話だけ聞かせて」と先に伝えておく
  • 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・川越市・朝霞市など、同じ地域で近い学校に通うきょうだいの場合、学校行事や定期テストの時期が重なりやすいため、それぞれのスケジュールを家庭のカレンダーで分けて把握しておくと、混同した声かけを防ぎやすくなる

ありがちな失敗パターン

よくあるのが、良かれと思って「〇〇を見習って」と成績の良いきょうだいを引き合いに出してしまうケースです。言われた本人はやる気を出すどころか、きょうだいへの反発や劣等感を強めてしまうことが多く、家庭内の関係がぎすぎすする原因にもなります。反対に、成績の良い子に対して「あなたはできるんだから当然」と結果を当たり前のように扱ってしまい、努力の過程を認めてもらえないと感じさせてしまうケースもあります。また、保護者自身が「下の子ももう少し頑張れば上の子に追いつくはず」という期待を無意識に持ち続け、言葉の端々ににじませてしまうことも少なくありません。きょうだいはそれぞれ別の人格であり、別の成長のペースを持っているという前提を、保護者自身が繰り返し意識しておくことが大切です。

編集部からのメッセージ

指導の現場でも、きょうだいで成績に差があること自体は珍しくありません。大切なのは、その差をどう受け止め、どう言葉にするかです。子どもは保護者の何気ない一言を、想像以上によく覚えています。テストの結果を伝えるときは、まずきょうだいそれぞれの「今の頑張り」に目を向け、一人ひとりに合った言葉をかけていただければと思います。声かけに迷ったときは、学校の先生や塾の担当者に、きょうだいそれぞれの様子を個別に相談してみるのも一つの方法です。

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