「内申点って、テストの点数とは別に関係あるの?」——そう思っている保護者の方は少なくありません。中3の夏を目前にしたこの時期、実は多くのご家庭が内申点について「なんとなくわかる気がするけれど、よく理解していない」状態のまま過ごしています。
埼玉県の公立高校入試では、学力検査と並んで「調査書(内申点)」が合否に大きく影響します。富士見市・ふじみ野市・志木市・朝霞市・川越市など東武東上線沿線エリアで公立高校を目指すご家庭には、今の時期にこそ内申点の仕組みを正しく理解しておいてほしいと思います。
内申点とは何か——「評定」が積み重なって決まる
内申点とは、中学校が作成する「調査書」に記載される各教科の評定(通知表の成績)をもとにした数値です。埼玉県の公立高校入試では、9教科(国語・数学・英語・理科・社会・音楽・美術・技術家庭・保健体育)それぞれが5段階で評価されます。
- 9教科×5点満点=45点満点——これが調査書に記載される内申点の基本的な形です。
- 中1から中3までの成績が反映される——学年によって反映のされ方は異なりますが、中3の成績、特に1学期・2学期の評定が重要です。
- テストの点数だけでなく、授業態度や提出物も影響する——評定は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で決まります。テストが満点でも、提出物の未提出が続けば評定が下がることがあります。
なお、内申点の具体的な活用方法(学力検査点との比率や傾斜配点など)は志望校によって異なります。詳細は中学校の先生や塾の担当者に確認することをおすすめします。
なぜ「夏まで」に知っておく必要があるのか
中3の夏休みを境に、多くの受験生は学力検査対策(5科目の点数を上げること)に集中し始めます。しかし、内申点は夏休み前——つまり1学期の段階で大きく決まってしまいます。
- 1学期の評定はすでに固まりつつある——6〜7月は1学期末テストがあり、その結果が評定に反映されます。今からでも間に合う教科はありますが、提出物の未提出などは挽回が難しい場合もあります。
- 2学期の評定が最重要になる——多くの公立高校では2学期末の評定(12月頃確定)が調査書のメインになります。夏休み以降の授業への取り組みが内申点を左右します。
- 実技4教科を軽視すると損をする——音楽・美術・技術家庭・保健体育の「副教科」は、得意不得意に関わらず取り組み次第で評定が変わりやすい教科です。授業への積極的な参加や提出物の丁寧な提出が評定に直結します。
「秋から頑張れば大丈夫」と思っていると、内申点がすでに固まった段階で動き出すことになり、挽回の余地が限られてしまいます。
保護者が家庭でできる内申点サポート
内申点は「学校の先生に評価してもらうもの」なので、保護者が直接コントロールできるものではありません。しかし、家庭でできるサポートは確実にあります。
- 提出物の締め切りを一緒に把握する——「ワークを期限までに出したか」「読書感想文は提出できたか」——こうした確認を習慣にするだけで、評定を下げる機会を減らせます。子どもが自己管理できるよう促しながら、「今週何か出すものある?」と声かけするだけで十分です。
- 定期テストの準備を早めに始める環境を整える——1学期末テスト・2学期中間テストなど、評定に直結するテスト前には家庭での学習時間を確保できるよう、習い事や行事の調整を検討しましょう。
- 副教科の取り組みを後押しする——「音楽の実技テストがある」「技術のレポートを書いている」などの話が出たとき、面倒くさがらず取り組めるよう一声かけてあげてください。副教科で1つ評定が上がるだけで、内申点全体に大きく影響します。
- 欠席・遅刻を減らす環境を整える——体調管理や睡眠習慣を整えることも、内申点を守ることにつながります。特に2学期以降は体調を崩しやすい季節です。家庭での生活リズムの安定が、間接的に評定を支えます。
「テストさえ頑張れば大丈夫」が危険な理由
よくある誤解のひとつに、「当日の学力検査で高得点が取れれば内申点は関係ない」という考え方があります。これは学校によっては部分的に正しいこともありますが、多くの場合は誤解です。
埼玉県の公立高校では、学力検査点(5教科)と調査書点(内申点)を一定の比率で合算して合否を判定します。その比率は学校によって異なりますが、内申点がまったく無視されるわけではありません。また、学力検査で同程度の点数を取った受験生同士が競った場合、内申点の差が合否を分けることもあります。
「テストで点を取ること」と「日々の学校生活をしっかり送ること」——この両方が公立高校受験では求められます。どちらかを疎かにしない姿勢を、家庭でも伝えていきたいところです。
ありがちな誤解パターン
- 「副教科は関係ない」と思い込む——主要5教科だけでなく、実技4教科も評定として加算されます。副教科で手を抜くと、5科目でどれだけ高得点を取っても内申点全体が伸び悩みます。
- 「内申点は中3から頑張ればいい」と思う——中1・中2の成績が調査書に反映される場合もあります(学校・年度によって異なります)。できれば中1から意識しておくと理想的ですが、中3の今からでも遅くはありません。
- 「提出物は出せばいい」と考える——提出物は「期限内に出すこと」と「内容の丁寧さ」の両方が評価されることがあります。雑に出すより、丁寧に取り組んだものを出す方が評定に好影響です。
- 「先生の印象次第では?」と諦める——評定は3観点(知識・技能 / 思考・判断・表現 / 主体的な態度)で決まり、主観だけで決まるものではありません。特に「主体的な態度」は、授業中の発言や提出物の取り組み姿勢で評価されます。日常的な取り組みが評定に反映される仕組みです。
編集部からのメッセージ
内申点は「日々の積み重ねが数字になるもの」です。当日の学力検査と違い、一夜漬けではどうにもなりません。だからこそ、今この時期に「学校の授業・提出物・生活態度」を整えることが、受験対策の大きな一部になります。
志木市・新座市・朝霞市・和光市・富士見市・ふじみ野市・川越市など埼玉県内で公立高校受験を考えているご家庭では、ぜひ一度「うちの子の内申点は今どのくらいか?」を確認してみてください。通知表の評定を足し合わせるだけで、おおよその目安がわかります。そして、足りない部分があれば「今学期中に何ができるか」を子どもと一緒に考えてみてください。夏前のこの時期に動き出すことが、秋以降の受験戦略を大きく左右します。
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